最初に
初心者にとってボルダリングをする時の服装を選ぶときにまず気をつけたいことが、「吸水性」と「ストレッチ性」。
初めてボルダリングに挑戦するような場合、服装に悩んで検索をしてみるとそのほとんどが「運動に適した格好で」という曖昧なものに終始している。
運動に適した格好って?
初めてボルダリングをやろうとする人にとって、どの程度の運動に適した服装をすればいいのかよくわからないかもしれない。
わかりやすく答えると「ジャージ」がいいと思います。えげつないヒールだろうが、ハイステップだろうがジャージならなんだってこなせる。
ただプーマのジャージでボルダリングをすることはクライミング文化的にあまり格好いいとは言えない。
Move Sportから滲み出る初心者感
都心などのクライミングジムに行くと、デサントから発表されている「Move Sport」シリーズのジャージやパンツを着用している初心者の方をよく見かける。
試しにボルダリングをやってみたというような人にとっては「動きやすい格好」という言葉通りの服装であり全く問題はないが、レンタルシューズから卒業してマイクライミングシューズを履くようになったクライマーにとっては、「Move Sport」は正直言ってなかなかダサい。
ボルダリングやクライミングウェアには、クライミング界のレジェンドであるクリスシャーマがリリースした「Rampage」というクライミング映像作品の頃よりある種のストリート的なファッションというイメージが付き始めている。
具体的には、ジーンズやオーバーサイズのチノパンにTシャツという街着との境界線のなくなったファッションへと推移していった。
その中で「Move Sport」は飽くまでもアスレチックウェアやエクササイズウェアのような立ち位置である。初心者感から抜け出すためにクライミングウェアについても意識を向けていきたい。
素材
クライミングウェアを選ぶ上で、避けた方が無難なのが「ジャージ素材」と「スウェット素材」である。
これらはセンスがないとかなり野暮ったく見えてしまう。
パンツに関しては、ストレッチの効いたデニム素材のもの。
避けるべきデザイン
Tシャツに関してはこのようなデザインは避けるべきである。
理由としては、汗を気にしている感がすごいから。
市営のフィットネスジムで筋トレをするときにはベストな選択と言えるが、ボルダリングをする場合はもう少しカジュアルなTシャツの方が良い。
脱初心者向けクライミングウェア
まず意識したいのはクライミングパンツである。
heavy.
手っ取り早くクライマー感を出したい場合は「heavy.」だろう。
デザイナー自身もクライマーである「heavy.」は、ストリート的なファッションとクライミングウェアとして要求される性能を高いデザイン性を維持したまま実現している。
ガゼットと呼ばれる足を上げやすいように股に施された特殊な裁縫パターンにより、ハイステップのようなムーブにも対応可能。
グロウデニム ¥16,200
とりあえずグロウデニムを履いておけば大丈夫。
「heavy.」の特徴が、ヒップにプリントされたバッテン。
シルエットとしてはストレートよりやや細身。ストレッチの効いたスキニータイプもあるが個人的には、こちらのシルエットの方がボルダリング時のダイナミックなムーブと合わさったときによりかっこよく見える。
クライマーにとっては非常に有名なブランドなので、街で着用していると確実にクライマーに気づいてもらえる。
ただバッテンの主張が激しすぎるので、普段着として着用するのは避けるのが無難。
マーキュリージーンズ ¥16,200
こちらは女性向けのより細身なシルエットタイプ。
上記のグロウデニムと合わせて着用しているカップルを見かけるが、正直いけ好かない。
というかこのモデルの女の人の前腕のたくましさがすごく気になる。ピンチめちゃくちゃ強そうな前腕してるな。
Soill
デニム ブルー ¥11,340
Soill(ソイル)はもともとクライミングホールドの製造をするメーカーだった。
最近ではクライミングシューズ開発にも力を入れている。
特徴としてはアホみたいなストレッチ性とえげつないスキニーシルエットである。
細すぎる。太ももパンパンになってる。
だけどそれがかっこいい。
patagonia
パフォーマンス・ストレート・フィット・ジーンズ
「お尻のバッテンがちょっとな」という良識を兼ね備えたクライマーにとっておすすめしたいのが、Patagoniaの「パフォーマンス・ストレート・フィット・ジーンズ」である。
シルエットも細身のストレートで、デザインも非常にシンプルなので街着や岩場やジムなどどんなTPOにも対応できる。超おすすめ。こればっかり履いてる。
バギーズショーツ・ロング
これまではクライミングジーンズを紹介してきたが、ジムで日常的に登っているとどうしても気になるのがチョークの汚れである。
ジーンズの場合だと乾くまでに時間がかかってしまうため、「速乾性」と「デザイン性」の面からバギーズショーツをおすすめする。
足上げも問題なく非常にさらりとした素材感をしているのでボルダリングに最適なショートパンツと言える。
デザインパターンも豊富で何枚でも欲しくなる。
Tシャツを選ぶポイント
正直いってTシャツはなんでもいい。
何か具体例が欲しければ「ノースフェイス」のロゴTシャツか「パタゴニア」の背面ロゴTシャツを買って上記のデニムやショートパンツと合わせておけば、かなりクライマー感を醸し出すことができる。
ちなみに「heavy.」のロゴTシャツに同じく「heavy.」のパンツを合わせたりすると、若干重くなりすぎてしまうから気をつけてもらいたい。
最後に
「Move Sport」以外ならもう正直なんでもいい。