指皮の保護してますか?
クライミングの天敵が手汗により柔らかくなってしまった指皮の消耗。
クライミング後には指の腹が擦れて赤くなってしまうような状況も少なくないと思うが、そのまま放置しておくのは良くない。
夏場だろうが冬場だろうが、クライミング後には摩耗により磨り減った指の皮膚の再生を促すためにハンドクリームなどで保湿をするべき。
今回は、ドラッグストアで手軽に手に入るわりに効果的なクリームをクライマー目線で紹介していきたい。
いかに良質な指皮を育んでいくかで、外岩シーズン中の成果に大きな影響が出るといっても過言ではないのだ。
ニベア ハンドクリーム
通称「青缶」。
どこでも手に入るし、値段もお手頃なのでガシガシ使えるクライマーの味方。
高級化粧クリームとほぼ成分表示が同じなのに価格が10分の1以下ということで話題になった。
保湿性能が非常に高くクリームも滑らかなので伸びやすく、つけた後もベタつきが少ないため日常的な仕様に向いている。
ヴァセリン
みんな大好き「ヴァセリン」。
余計な成分を削ぎ落とした保湿全振りのまるでF1マシンのような尖った性能。
擦り傷だろうが何だろうがとりあえずヴァセリンを塗っておけばいい、という強気な姿勢と共にクライマーの指を支えている。
マダニに噛まれた直後だと、ヴァセリンをたっぷりと塗ることによりマダニを窒息させて取り除くという荒技的な使用法もある。
岩場に行く際は、ぜひ持っていきたい。
メモA
コアなクライマーにはおなじみの「メモA」。
一晩塗ってビニール手袋をつけて寝るだけで、ベロンと剥がれた指皮ですら回復するという、ドラゴンボールでいうところの仙豆的アイテム。
効果が絶大すぎて絶対ヤバいものが入っている。
成分を見ると、以下のようになっている。
クロルヘキシジングルコン酸塩液・・・・・・・・・・・・・・・・10mg
ジブカイン塩酸塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3mg
アラントイン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10mg
トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE酢酸エステル)・・・・・・1mg
酸化亜鉛・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50mg
ジブンカイン塩酸塩は、仙骨麻酔、伝達麻酔、浸潤麻酔、表面麻酔、歯科領域における伝達麻酔・浸潤麻酔の効果があり、簡単にいうと、この成分のおかげでヒリヒリとした痛みが緩和される。
アラントイン、酸化亜鉛の効果により指皮の再生を促す。
比較的強力な薬なので、他のハンドクリームと比較すると常用はオススメしない。
いざという時の最終手段として使いたい。
エーザイ ザーネクリーム
天然型ビタミンEとグリチルリチン酸二カリウムなどの皮膚から吸収された有効成分により、角質層に直接働きかけ荒れた皮膚を滑らかにしてくれる。
大豆由来のレシチンによる保湿することにより、指皮の再生をより促してくれる。
天然由来の成分を多く使うことで、皮膚に優しく赤ちゃんにも使用可能。
メンソレータム 薬用ハンドベール
可も不可もなし。普通のハンドクリーム。
ニベアのクリームよりなんか効きそうと買いがち。
メンターム メディカルクリームG
普段からこれを愛用している。コスパも良く非常にさらっとしたつけ心地。
1分間ほどマッサージをするように手のひらに塗り込むと、浸透していくのかサラサラとした質感に変わる。
有効成分により指皮の再生に必要な栄養を補給し、さらに上からヴァセリンなどで蓋をして保湿をするような使い方がより効果的だろう。
ユースキンA
他にはないポンプタイプが嬉しい。
指皮再生にはもちろん、フットマッサージにも使えるため裸足でクライミングシューズを履いていると摩擦によってタコなどの予防にも使える。
大容量なので、たっぷり使えてコスパも素晴らしい。
まとめ
コスパ最強なのが「ニベア ハンドクリーム」と「ヴァセリン」。
個人的には、「ヴァセリン」と「メンターム メディカルクリームG」の組み合わせを日常的に使用し、緊急時に「メモA」を併用していく、というような使い方をオススメしたい。
指皮はクライミングシューズと同様に、いやそれ以上にクライミングに重要な装備の1つだと言える。
日頃からメンテナンスをしていきたい。